ばね指について
手を酷使する人に起こりがちな病気のひとつに腱鞘炎がありますが、その中でも特に指が動かしづらくなるタイプのものを、ばね指と呼ぶことがあります。
ばね指の特徴的な症状は、指の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなり、付け根部分に痛みを感じたり、腫れを生じたりするというものです。
病勢が進行すると指を伸ばそうとしても途中で引っかかってしまい、ばねで引っ張られたかのように元へ持ってしまう症状が見られることからこの名があります。
ばね指の原因
症状が出やすいのは親指と中指ですが、その他の指にも発症する可能性があります。このような症状が起こる原因は、指の関節を曲げる働きをつかさどっている屈筋腱という腱の動きが悪くなるためです。
この屈筋腱は腱鞘と呼ばれるトンネル状の組織の中に収まっていますが、この腱鞘が狭くなったり、屈筋腱自体が腫れたりすると途中で引っかかりやすくなります。その結果、指が動かしにくくなるのです。
では、腱鞘が狭くなったり屈筋腱が腫れたりする原因は何かというと、基本的には指の使い過ぎです。
ばね指は女性に発症しやすい
この病気は仕事やスポーツなどで頻繁に指を動かす人の身に起こりやすく、また近年ではパソコンやスマートフォンを長時間操作する人の発症例も目立っています。
男女比で見ると女性に発症しやすいという統計が出ており、特に産前・産後や更年期の女性に多く見られることから、女性ホルモンのバランスの変化も何らかの要因になっているものと考えられます。
また、複数の指に症状が出る時は、糖尿病や慢性関節リウマチといった他の疾病が原因となっているケースもあります。治療法は原因や症状の程度によって異なるため、発症した時はすみやかに専門医の診断を仰ぐことが大事です。
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